崩壊した橋のイラスト
日中戦争をわかりやすく解説します。
目次
1 リットン調査団 [1932年]
1931年 満州事変が起きると中国は直ちに国際連盟に提訴した。
→ イギリスのリットン卿が団長に選任され、現地の柳条湖を初めとして日本、満州、中国各地で調査にあたった(リットン調査団)。
出典 リットン調査団 世界史の窓
1932年 報告書を世界に公表した。報告書の骨子は、満州事変は日本の侵略行為であり、自衛のためとは認定できないというものであった。
1933年 国際連盟の総会も満州国を認めず、日本軍の占領地からの撤兵を求める勧告を採択した。
→ 日本は国際連盟を脱退した。
1936年 共産主義勢力の進出に対抗するという理由で、ドイツと日独防共協定を結んだ。
→ ファシズム諸国に近づいた。
2 二・二六事件 [1936年]
1936年2月26日 〇軍の一部青年将校らが、首相官邸などを襲撃し、東京の中心部を占拠した(二・二六事件)。
→ 政党や財閥を排除し、天皇親政の国家を樹立して、軍が政治の実権を握ることをめざした。
→ 軍主流派の統制派は、昭和天皇の指示もあって鎮圧に動き、数日間で反乱軍は降伏した。
出典 二・二六事件 世界史の窓 反乱兵士に降伏を呼びかけるアドバルーン
こののち 軍部は、政治に対して発言力を強め、軍備の増強を推し進めた。
3 日中戦争 [1937~1945年]
1937(昭和12)年7月7日 北京郊外の盧溝橋付近で、武力衝突した(盧溝橋事件)。
8月 上海にも戦闘が拡大し、全面戦争に発展した。
9月 国民政府と共産党は、協力して抗日民族統一戦線がつくられた。
(蒋介石は1928年国民政府の主席に、毛沢東は1935年に中国共産党の最高指導者の地位に就いていた)
12月 日本軍は、首都南京を占領した。
→ 日本軍は、多数の中国の人々を殺害した(南京虐殺事件)。
→ 国民政府は、アメリカやイギリスの支援を受けながら、抵抗を続けた。
さあ、基礎・基本の用語をしっかり覚えましょう。
◎ 基礎・基本の用語
〇 リットン調査団(ちょうさだん)- 満州事変の実情把握のため、1932年3~6月、国際連盟から派遣された調査団
〇 国際連盟(こくさいれんめい)- 1920年に世界平和と国際協調の推進を目的とする国際機構が発足
〇 二・二六事件(に・にろくじけん)- 1936年2月26日 〇軍の一部青年将校らが、首相官邸などを襲撃
〇 日中戦争(にっちゅうせんそう)- 1937年7月7日から1945年8月15日まで、大日本帝国と中華民国の間で行われた戦争
〇 抗日民族統一戦線(こうにちみんぞくとういつせんせん)- 日本の侵略に対する中国の諸勢力の統一運動(国民党と中国共産党の協力)
A 宇宙軍 B 空軍 C 海軍 D 陸軍
☆ ふり返り
◇ 1~5に当てはまる言葉を答えなさい。
1 満州事変の実情把握のため、1932年3~6月、国際連盟から派遣された調査 団を何というか。
2 1920年に発足した世界平和と国際協調の推進を目的とする国際機構を何というか。
3 1936年2月26日〇軍の一部青年将校らが、首相官邸などを襲撃した事件を何というか。
4 1937年7月7日から1945年8月15日まで、大日本帝国と中華民国の間で行われた戦争を何というか。
5 日本の侵略に対する中国の諸勢力の統一運動(国民党と中国共産党の協力)を何というか。
💮 答え
1 リットン調査団(ちょうさだん)
2 国際連盟(こくさいれんめい)
3 二・二六事件(に・にろくじけん)
4 日中戦争(にっちゅうせんそう)
5 抗日民族統一戦線(こうにちみんぞくとういつせんせん)
A 宇宙軍 B 空軍 C 海軍 D 陸軍
答え D 陸軍
これで基礎学力バッチリです。