
目次
1 今日のパワーメンターと著書

今日は、オザビエル(私)が、
ハーバード大学で教育を受け、
組織行動論で心理学の博士号を取得した心理学者
タル・ベン・シャハーさんの著書
『ハーバードの人生を変える授業』から学んだ
世界最高学府の学生たちを最も熱狂させた
「授業」をお届けします。
2 心の健康は大いに運動と関係する

心と体の相互関係を取り扱う心身医療の分野では、
心の健康は大いに運動と関係するという研究が次々となされています。
たとえば、デューク大学医学部のマイケル・バビャクらは、
うつ病と診断された患者の大半にとって、
週3回、1回30分間の運動を行うことは、
抗うつ剤を服用するのと同じような効果がある
という研究結果を示しました。
しかもいったん治療が終了すると、
薬物治療を行ったほうの患者は、
運動療法を行った患者に比べ、
4倍もの割合でうつ病を再発しやすいというのです。
では、運動は抗うつ剤を服用するのと同じなのか、
というとそうではありません。
もっと適切な言い方をすれば、「運動しない」ことは
「憂うつになる薬を服用しているのと同じようなもの」なのです。
人間は、体を動かすようにできています。
私たちは一日中コンピュータの前に座り続けたり、
何日も何日も会議を続けたりするようにはできていないのです。
私たちは、もともと昼食のために草食動物を追いかけ、
自分たち自身がライオンの餌食にならないように、
走って逃げるようにつくられています。
運動をしないと、私たちの体は不調をきたし、
ビタミンやタンパク質の不足と同じように、なんらかの症状が現れます。
3 運動は医者にとって夢のような治療法

ハーバード大学医学部の精神科教授であるジョン・レイティは、
次のように述べています。
「ある意味、運動は医者にとって、夢のような治療法といえるでしょう。
運動は、うつ病に深く関連する不安やパニック障害、
そして、ストレス全般に効果があるのです。
精神疾患の最も重要な薬と同様の効果があるノルアドレナイン、
セロトニン、ドーパミンといった神経刺激伝達物質の放出を促します。
ひと汗かくことは、適量のプロザックやリタリン(代表的な抗うつ剤)
を服用するようなもので、心身を正常な状態にしてくれるのです」
そして運動には、
自己評価や思考力・免疫力を高める、寿命を延ばす、
よりよい睡眠が得られる、よりよい性生活が行える
といった副次的効果があることもぜひ付け加えさせてください。
うつ症状に悩んでいる場合、
もしくは、ただ単にもっと幸せになりたいというだけの場合でも、
この「運動する」という「驚異の薬」をもっと服用すべきなのです。
なお、これは強調しておかなければなりませんが、
運動は万能薬ではありません。
医学上の薬を服用することが重要な場合もあります。
うつや不安の症状はそれぞれの場合によって異なるので、
人によっては運動より、薬物治療のほうが効果的なこともあります。
4 運動した後、あなたはどのように感じますか。どんな運動が一番好きですか。(Think)

今日から始める(Action)
運動を習慣にするために、さっそく今日から始めてみましょう。
今月はまず、週3回、10分間のウォーキングから始めてもいいでしょう。
来月は運動する時間をもう少し長くしてください。
最終的には、1回につき45分間の運動を週4回できるようにしましょう。
これから半年、どのように運動するか、という決意をノートに書き出してください。
友人や家族と一緒にこの習慣を始めるのもいいでしょう。
誰かと一緒にすることは、この習慣を継続させるのに非常に役立ちます。
5 オザビエルの願い

今日の学びは、
- うつ病と診断された患者の大半にとって、週3回、1回30分間の運動を行うことは、抗うつ剤を服用するのと同じような効果がある。
- 運動は医者にとって、夢のような治療法といえる。
- 「運動しない」ことは、「憂うつになる薬を服用しているのと同じようなもの」
- 運動には、自己評価や思考力・免疫力を高める、寿命を延ばす、よりよい睡眠が得られる、よりよい性生活が行えるといった副次的効果がある。
- 1回につき45分間の運動を週4回できるようにするとよい。
幸せになりたいというだけの場合でも、この「運動する」という「驚異の薬」をもっと服用すべきということがわかりました。
毎週、運動する習慣を継続し、成功と幸せに向かって前進していきましょう!
出典 『ハーバードの人生を変える授業』 筆者 タル・ベン・シャハー 訳者 成瀬 まゆみ 発行所 大和書房 画像はYahoo検索から