53　成功の道

何を思うかで、人生って、ぜんぜん変わっちゃうんだよ。

いつもつまらないことを考えていると、

「世の中、つまんないよな」

と言っちゃうようなことが起きるしね。

逆に、楽しい人生の人は、いつも楽しいことを考えてる。

不幸な人は、全力をあげて不幸な考えをしているんですよ。

知っている人もいると思うけど、

「牽引けんいんの法則」というのがあるんだよ。

人間の脳には、コンピュータを凌りょう駕がする、

ものスゴい力がある。

自分が思ってることを引き寄せる力をもっている。

いいことでも、よくないことでも、

思ってることは何でも実現しちゃうんだよ。

だから、「自分にはできないけど、脳にはできる！」。

そうやって、脳に言い聞かせるの。

そしたら、本当に脳にはできる。

だからアイディアが出たら、

とっとと、それが正しいかどうか試ためす。

成功というのは、これの繰り返しをしていればいい、

それだけなの。

社会に出てからも勉強していると、

ゴボウ抜きなんだよ。

すると、今度は勝ち組同士の競争に入っていく。

そうだ、ゴボウ抜きしたあとも勉強を続けてれば、

キミらはスーッと、もう一つ上に行けちゃうんだよ。

そうすると、次の、もう一つ上の、

成功者同士の競争になる。

成功に向かって１歩踏みだしたばかりのキミらは、

先を行く人たちと比べてまだまだ未熟かもわからんけど、

未熟さゆえの強さというのかな、

「まだまだ、もっと上へ、もっと上へ」と思ってると、

意外と、勝てちゃうんだよ。

よく「足るを知る」って言うだろ。

キミたちは今いま時じ分ぶんから「足る」を知っちゃ、

ゼッタイ、ダメなんだよ。

もっと出世欲をもって働くの。

なぜかって。

「若い」ということは、いろんなものが足りないんだよ。

知恵もたりなきゃ、金も足りない。

まだまだ経験積まなきゃならないし、貫禄もない。

何もかも、ぜんぶ、足りないんだよ。

「実るほど頭こうべを垂たれる稲いな穂なかな」と言うけど

アレはな、いいかい、ちゃんと覚えとくんだゾ。

実れば垂れる稲穂－－－

実ってから、垂れてるんだよ。

みんな、まだ、垂れちゃダメなんだよ。

まだまだ、これから実ってくるんだよ。

頭をピーンと上に向けてな、

上に、上に、ってあがっていくの。

そしたら、そのうち、時期が来ると実ってくるから。

そうすると、ほっといても自然に垂れてくるものなんだよ。

この世には、「加速の法則」というのがあるの。

「大阪に行くんだ」と思ったとき、

今できることを１つ１つやる。

自分の家から、最寄り駅まで歩いて行く。

最寄りの駅まで行けば、快速に乗れるの。

東京駅からは新幹線。

そういうふうに加速がついて、

スイスイ目的地に着いちゃうんだよ。

「これから戦いくさだ」ってときに

自分が石しか持ってなかったら、

石をぶつけるの、今できることをやるの。

竹槍たけやりしかなきゃ、竹槍で戦う。

そのうち、戦ってるうちに、

いろんなものが手に入ったり、するんだよ。

あなたの武器は、

あなたが成功の道を歩き出した、

その道すがらに落ちてる。

それを１個１個、拾っては歩き、

拾っては歩きしながら、

人間は、段々、段々、成功していくんだよ。

「上にのぼるんだ」と思っている人間は、

今日のぼれなくても、明日はゼッタイのぼれるんだよ。

だって、「のぼるゾ」と思ってるんだから。

そんなことをやって、結果、

自分がひとかどの者になったとき、

たいがいは「自分の成功は奇跡だ」と思うんだよ。

だけど、奇跡じゃないの。

あなたは自分の「自由意志」を使って、

夢を描きながら楽しく、

目的地に向かって歩いたんだよ。

あなたの力で勝ちとったんだ。

はっきり言うけど、

最初からベンツ乗るつもりじゃなきゃ、乗れないよ。

富士山にのぼるつもりじゃなきゃ、

富士山にはゼッタイのぼれない。

サラリーマンだって、

「出世して、会社の役に立つんだ」

というつもりで働かなきゃやりがいがない。

そっちの方がゼッタイおもしろいんだ。

みんな、それぞれ自分の夢を描いて、

成功の道を歩いて行きましょう。