40　結婚って「修行」だから

この前、ある女の子が、こんなことを言ってたの。

「私の夢は結婚することなんです」って。

彼女の夢を壊すようで悪いけど、

結婚ってね「夢」じゃないんだよ。

目標にするようなことじゃないの。

だって、誰と結婚するかは、生まれる前に決めてきているんですよ。

自分にとって、「いちばん修しゅ行ぎょうになる相手」と、

結婚することになっているんです。

だから、「結婚する人」が出てきたら、

まわりがどんなに反対しても、結婚しちゃうものなんだよね。

「結婚って、修行なんだよ」っていう話をしたら、

「その話を聞いて、気持ちがすっごくラクになりました」

って言う人が、結構いっぱいいるんですね。

特に、奥さんにやりこめられている男の人が、

そうやって言うんですよ。

「奥さんがガミガミ言ってきても、

『きたきた、修行がきた！』

と思えば、乗り越えられそうな気がするんです」だって。

ともかくね、女のほうが、男より強いんです。

「女に負けない」って大変なことだよね。

男千人に勝つより、女房ひとりに勝つほうが大変なんですよ。

とにかく、女は「理詰りづめ」で攻めてくるからね。

「あんたはこうだから〇〇なんだ」

「ああだから〇〇なんだ」

ってずーっと言い始めるんだよね。

あれに勝つのって大変だよ。

男は事業でいろいろなエネルギーを使うより、

奥さんと戦うほうが、ずっとエネルギーを使うんです。

結婚って「修行」だから、結婚したら、

相手は自分にとって「困ること」すると思っていれば、

まちがいありません。

たとえば、ものすごくいいダンナさんがいるとすると、

そのダンナさんは、だいたい早死にする。

なぜかっていうと、「修行」だから、

いいダンナはいなくなるのが、相手にとっていちばん困るの。

その反対に「良くないダンナ」が長生きするのも困るよね。

だいたいね、「いいダンナ」なんて、いるわけないんです。

もし、いるとしたら、よっぽどガマンして、

奥さんに合わせているんです。

そのガマンが体に悪い。

ずーっとガマンして、ストレスがたまっちゃって、

それで早く死んじゃうのかもしれません。

とにかく、結婚って修行ですからね。

ケンカしたり、あきらめたり、許しあったり、しながら、

相手からいろんなことを学ぶんです。

それで、修行が終わると、２人は別れるようになっているんです。

修行が終わらない限り、「激しい攻防こうぼう戦」は、まだまだ続くんです。