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江戸時代の産業をわかりやすく解説します。
目次
1 三都(さんと)の繁栄
〇 江戸 = 「将軍のおひざもと」、政治の中心として栄えた。18世紀初めの人口は、100万人をこえて世界最大級の大都市となった。人口の半数は、武士とその家族だった。
〇 京都 = 朝廷や大きな寺社のある古くからの都で、学問や文化の中心だった。。西陣織や京焼などすぐれた工芸品が生産された。
2 農業の発達
〇 幕府や各藩は、大規模な新田開発を進めたので、全国の農地面積は、豊臣秀吉のころの約2倍に増えた。
〇 備中ぐわや千歯こき、唐箕(とうみ)など新しい農具が開発された。また、干鰯(ほしか)など肥料の改良、農書の普及も増産につながった。
千歯こき(干した稲の穂先からもみを取り出すための道具)イラスト
〇 手工業の発達につれ、原料となる麻や綿、藍、紅花などの商品作物の生産もさかんになった。
3 産業の発達
〇 城下町の整備が進むと、木材が大量に必要となり、林業がさかんになった。
〇 漁業では、干したいわしが肥料(干鰯)として加工され、各地に売られた。
〇 九十九里浜(千葉県)のいわし漁、土佐(高知県)のかつお漁、紀伊(和歌山県)のくじら漁、蝦夷地(北海道)では、にしん漁・こんぶ漁なども活気を見せた。瀬戸内海沿岸では、塩田が発達し、塩づくりが行われた。
〇 佐渡金山(新潟県)、石見銀山(島根県)や生野銀山(兵庫県)、足尾銅山(栃木県)や別子銅山(愛媛県)などが開発され、貨幣に用いられた。
〇 ほかにも酒やしょう油、陶磁器、織物、鋳物などの諸産業が発展し、各地の特産物となっていった。
4 交通の発達
〇 幕府は、江戸を中心とする東海道などの五街道(ごかいどう)を整備した。箱根など要地には、関所(せきしょ)を置いた。関所で取り調べたものは「入鉄砲に出女」。
〇 街道には橋や一里塚、宿場(しゅくば)が整備された。宿場には、大名が宿泊する本陣(ほんじん)や庶民が利用する旅籠(はたご)が設けられた。手紙や荷物を運ぶ飛脚(ひきゃく)の制度も発達した。
〇 東北地方や北陸地方の年貢米を大阪や江戸に運ぶため、東廻り航路や西廻り航路などの海上交通も整備された。
〇 大阪と江戸の間には、木綿や油、しょう油などを運ぶ菱垣廻船や酒などを運ぶ樽廻船が活躍した。
さあ、基礎・基本の用語をしっかり覚えましょう。
◎ 基礎・基本の用語
〇 三都(さんと)= 江戸・大坂・京都
〇 蔵屋敷(くらやしき)- 年貢米などが運びこまれた
〇 新田開発(しんでんかいはつ)- 年貢増収のため
〇 五街道(ごかいどう)- 東海道、中山道、甲州街道、奥州街道、日光街道
〇 東廻り航路や西廻り航路(ひがしまわり、にしまわりこうろ)- 年貢米を運ぶ航路
👉三都は、それぞれ町のつくりの特徴から、次のように呼ばれていた。〇〇〇に当てはまる漢字を、次からそれぞれ選びなさい。
江戸は八百八〇 大阪は八百八〇 京都は八百八〇
※ 八百は数の非常に多いことを意味する
A 寺(てら) B 橋(はし) C 町(まち)
☆ ふり返り
◇ ①~⑤に当てはまる言葉を答えなさい。
1 (①)=(江戸・大坂・京都)の繁栄
2 農業の発達
〇 幕府や各藩は、大規模な(③)開発を進めたので、全国の農地面積は、豊臣秀吉のころの約2倍に増えた。
4 交通の発達
〇 幕府は、江戸を中心とする東海道などの(④)を整備した。箱根など要地には、関所(せきしょ)を置いた。
〇 東北地方や北陸地方の年貢米を大阪や江戸に運ぶため、(⑤)航路や西廻り航路などの海上交通も整備された。
💮 答え
① 三都(さんと)
② 蔵屋敷(くらやしき) 蔵を倉と書いたら、くらっとする !?
③ 新田開発(しんでんかいはつ)
④ 五街道(ごかいどう)
⑤ 東廻り航路(ひがしまわりこうろ)
👉三都は、それぞれ町のつくりの特徴から、次のように呼ばれていた。〇〇〇に当てはまる漢字を、次からそれぞれ選びなさい。
江戸は八百八〇 大阪は八百八〇 京都は八百八〇
A 寺(てら) B 橋(はし) C 町(まち)
答え 江戸は八百八町 大阪は八百八橋 京都は八百八寺
(はっぴゃくやちょう) (はっぴゃくやばし) (はっぴゃくやでら)
江戸時代の江戸・大坂・京都は、多くの人口を擁する巨大都市に成長し、三都と呼ばれました。これで基礎学力バッチリです。