今日は、オザビエル(私)が、
学校法人昭和女子大学理事長・総長
2001年には内閣府男女共同参画局の初代局長
坂東 眞理子(ばんどう まりこ)さんの著書
『笑顔と思いやりで幸せになる』から学んだ
周りも幸せになり、心を平穏へと導く
「パワーフレーズ」をお届けします。
目次
1 幸せを感じるための、生き方のヒント
🌺 「和顔愛語」は幸せの連鎖を呼ぶ言葉
「和顔愛語」とは「和やかな笑顔」と「思いやりのある言葉づかい」で人に接することです。「幸せの連鎖」を呼ぶ言葉なのです。
🌺 「季節の移ろい」を愛でて生活を豊かに
和歌の世界では、微妙な季節や日々の移ろい、心に秘めた思いなどが、とても美しく表現されています。「ああ、この景色はあの歌にぴったり」とか「昔の人はこんな風に感じたのか」と思うと、生活がとても豊かになります。
🌺 和歌には日本人の教養がつまっている
よく「俳句は男の世界、和歌は女の世界」などと言われますが、和歌は女性が力強く生きていることの象徴のように思えます。
🌺 社会でよりよく生きるために教養が大切
「教養」は「無形の資産」です。でも「教養」は、社会生活に不可欠な「常識」という土台なしには成り立ちません。「教養」と「常識」をセットで考えてください。
🌺 劣等感は心を波立たせる最大の原因
「他人は他人、自分は自分」私にも、これまでつらいこと、悲しいこと、情けないことがたくさんありました。でもなんとか乗り越えてきました。そこで「いろいろあったけど、なんとか生き延びた自分はたいしたもんよね」と「自分で自分をほめる」のです。
🌺 失って知る「人のありがたさ」
先輩たちから”いただいた“ものに少しだけお返しする気持ちを示すことができたら……。それが「人間の品格」というものかもしれません。
🌺 心のおしゃれが元気の源
おしゃれをすれば、周囲の視線を意識するようになり、立ち居振る舞いに気をつけるので、姿勢がよくなる。おしゃれを人に見せたくなるので、社交的にもなります。固定観念にとらわれずに工夫してみると、考えることが楽しくなるものです。
🌺 悩みや不安を、一時的に”お蔵入り“にする
”悩みを風呂敷に包んで、押し入れに放り込んでしまう”いったん手放して、ほかのことに気持ちを向けるのです。特に体を動かすのがベストで、家事に精を出したり、趣味に打ち込んだり、カラオケもいいと思います。
そうやって無心になれば、一時的にせよ悩みから解放されます。すると翌日には「なぜ、こんなことで悩んでいたの?」と、悩みが嘘のように消えることもあるし、「ああ、そうか」と、意外な解決法が浮かぶこともあります。
2 支え合い、助け合う、「共生社会」が幸せのもと
🌺 個人や家族の壁を越えて「困ったときはお互いさま」
- 「受援力」=「上手に人に助けてもらう能力」
- 「ありがとう。本当に助かりました」
- 「求援力」=「こんなことをしてもらえれば、とても助かります」
- 「助けられ上手は助け上手」
🌺 日本を助けてくれる異なる国の人と共生
今後、日本の人口は減少する一方です。これ以上減ったら、社会が立ち行きません。それを助けてくれるのがアジアの人たち。だからこそ、彼らを受け入れ、共生していかなければなりません。
🌺 共助社会は、”ちょこっとおせっかい“から始まる
- 「慮り」=「相手の心の内を察する」
- 「積極的慮り」=「私はこういう理由だからこう思っていたのよ」
- 困っている人を助けてあげたいのが人間
- 「共助社会」=「みんながそれぞれの力を出し合って助け合う」
🌺 「志縁社会」が貧困の連鎖の歯止めに
- まずは「これ、素敵ね」「これいいね」と言い合えるような、フィーリングや価値観が合う人と“ゆるやかに”つながっていくことです。
- ゆるやかな縁なら、「いいな」と思ったことを「やれるときに」「できるだけ」すればいい。大きな負担になりません。
- できることから「恩送り」をしていただけたら……。それは必ずしも何かの活動に参加するということだけではなく、たとえ少額の寄付でも有意義だと思います。
- 「恵まれない人を助けよう」という機運が社会に広がっていったら、日本の「貧困の連鎖」にも少し歯止めがかかるはずです。
🌺 「悲観」は気分から、「楽観」は意志から
悩んでいても出口は見つからない。だから”悩むのをやめる”のです。「やめる」というのも”意志“の発露。すると世界が明るくなって「どうにかなるわよ」と楽観的に考えられるようになります。
🌺 時代遅れの「女はこうあるべき」
戦後世代は男女平等で育ってきたはずなのに、なぜ女性だけが「女はこうあるべき」と決めつけられてしまうのか。そんな女性を取り巻く環境改善に少しでも寄与したい……。
🌺 身近なボランティア入門のすすめ
欧米の「オペアガール」制度が日本にあったらいいのにと考えています。「オペア」は「無給」とか「住み込み」の意味で、留学する若者が一般家庭に住み込んで、部屋や食事を提供してもらい、学業のかたわら、その家の高齢者や子どもの世話をするというもの。
🌺 祖父母はワーキングマザーのサポートを
- できることを、できる範囲で
- 娘と嫁、どちらも同等に応援
3 良好な関係を築くための秘訣
🌺 夫婦関係こそ「人間距離」が必要
- お互いの異なる円が一部で重なる形=「つかず離れず」が長続きの秘訣
- 波風立てずに仲良く暮らせるのは幸せなこと=お互いが相手を必要としているということ
🌺 上手な「人間距離」が円満な人間関係を築く
- 相手の別の世界も受け入れること。「お互い様」の気持ちが大事。
- 大切なのは自分の中の優先順位です。優先順位の高い相手には、無理してでも気配りすべきですが、それほどでもないなら、無理する必要はありません。
- 結論から言えば、「うまくいかなくて当然」と考えること。長い間、培ってきたそれ家風が存在しているのですから。
🌺 「死後離婚」を防ぐために
定年後は「家事シェア」して暮らせば、「優しく気遣いのできる温かい人だったわ」が加わるかもしれません。
🌺 家族、友人関係は”適度な距離”を保つ
- 今後の私の「生きがい」は、「表現すること」です。「何のためにこれをやるべきか」と意味を問いかけ、行動につながる言葉を紡ぎたいと願っています。
- そしてできれば、若い人にそれを伝えていきたいと思っています。それが私の生きてきた証なのです……。
🌺 人生100年時代、「友だちをつくること」が大事
- この時期を有意義に過ごすために「無形資産」を蓄え、磨くことをおすすめします。「無形資産」とは「健康」「家族関係」「人間関係」「人生に取り組む姿勢」などといった「見えない資産」のことです。
- 「終活より生活」残りの人生をいかに充実させて生きるかのほうが大事です。
- 新しいことにチャレンジし、貪欲に吸収する姿勢をもつこと。そうして充電したエネルギーが、自分の世界を広げ、人生を豊かにし、充実した日々の糧をもたらしてくれるはずです。
🌺 わが子のキャリア支援が、親子関係を緊密にする
「生涯現役」と並ぶ有効な老後の生き方対策は「自分の子どもが働き続けられるようにサポートする」ことだと思います。
4 輝く女性の「老い」の生かし方
🌺 リタイア後は思い通りに生きられる「黄金期」
- 「リバース・コーチ」は「教え導いてくれる年上の人ではなく、若くて新しい刺激を与えてくれる人。知らない世界を教えてくれる人」のことです。
- 新しいことへの挑戦は、他人の力を借りるのが近道。特に今のような社会では、若い人に聞くのがいちばん。
- 「老年よ大欲を抱け」と提唱したい。
🌺 いくつになっても、やればできると思い切る
鎌田實さんの『遊行を生きる』の中の「遊行期を、人生を締めくくる時期だからと達観するのではなく、あがいて迷って、また新しい道を追い求めていこう」という言葉に魅かれました。
🌺 「ありがとう」をもらう生き方を
「幸福」について研究している心理学者によると、人は「何かをやり遂げたとき」に幸せを感じますが、感謝されたときに感じる幸福感は、それ以上だそうです。
🌺 老後の一人暮らし「後家ラク」に、感謝して生きる
大事なのは、今を大事にし、チャレンジする姿勢。それがぎりぎりまで人生を輝かせることにつながります。
🌺 一人だからできることもある
幸い「一人である自由」を楽しめるように、社会が確実に変わってきているのです。考え方と工夫次第で、一人暮らしの楽しみは、どんどん増していくはずです。
🌺 「ありがとう」と「ほどほど」で幸せ
「高齢期は、神様がくれた自由な時間。楽しまなければ損」だし「何が起こっても運命として受け入れる」ということです。
また、「ありがとう」の気持ちがあれば、どんな小さなことにも感動を覚えることができます。
人生を振り返って、少しがっかりすることがあります。でもそんな「ほどほど」がちょうどいいのです。それが等身大の自分の姿。今、その「ほどほどの美学」を受け入れる気持ちで生きています。
終わりに オザビエルの願い
人生は思うようにはいかないけれど、悪いことばかりではない。
坂東 眞理子
「ありがとう」と「ほどほど」で幸せ!という言葉に勇気づけられました。
「ありがとう」をもらう生き方を少しでも挑戦して、人生の「黄金期」を「無事完了!」で締めくくりましょう。
出典 『笑顔と思いやりで幸せになる』 坂東 眞理子(ばんどう まりこ) 発行所 清流出版 画像はヤフー検索から