今日は、オザビエル(私)が、
NHKガッテン!2020年12月号 (発売日2020年10月16日)
『特別企画 「ハッピーホルモン」を増やす健康術』から学んだ
実践していきたい
「幸齢者mind」をお届けします。
目次
1 ハッピーホルモンが出る仕組み
『ハッピーホルモン』、正式名称は「オキシトシン」というホルモンで、親しい人と触れ合ったときなどに、脳内で分泌されます。
不安やストレスの軽減、長引く痛みや認知症の症状の改善に働くなどさまざまなうれしい効果が期待されています。
不安やストレス、痛みなどが加わると、脳の中にある「扁桃体」という神経細胞の集まりが興奮して、心身の緊張や不安感が高まります。
すると、脳の前頭前野が扁桃体の興奮を抑えます。
ところが、ストレスの痛みが長く続くと、前頭前野の制御がきかず、扁桃体は興奮し続けることに。
これによって、心身の緊張や不安感が高まり、痛みが悪化したり、不眠や血圧の上昇を招いたりします。
そんなときに活躍するのが、脳の視床下部で作られるホルモン、オキシトシン。親しい人が体に触れたり、その感覚が脳に伝わると、オキシトシンが分泌されて扁桃体に働きかけ、興奮を鎮めるのです。
スウェーデンの医療現場では、体に触れることでオキシトシンを分泌させ、痛みを和らげる「タッチケア」が行われています。
実際に、慢性的な腕の痛みに悩まされていた患者がタッチケアによる治療を1週間受け続けたところ、「痛みが軽くなり、体がとてもラクになつた」といいます。
『ハッピーホルモン』(オキシトシン)が出る仕組み
- 不安・ストレス・痛みが続く
- 脳の「扁桃体」が興奮して、諸症状が悪化
- 体に触れる
- 触れた感覚が脳に伝わる
- オキシトシンが出て、扁桃体を鎮めてくれる
2 実践① 会えるときは「タッチケア」で!
やさしく触れながら、安心できる時間を共有
タッチケアをされる人は、イスの背やテーブルにもたれて、楽な姿勢をとる。
タッチケアを行う人は、両手を相手の背中にぴったりとつけ、全体をなぜる。
ポイントは
- 1秒間に5㎝動かす程度の、ゆっくりとした動き。
- 手のひらでアイロンをかけるイメージで行う。
1日10分程度、ゆっくりとした動きでさする
- 背中の真ん中から弧を描くように、全体をまんべんなくなでる。
- 肩、背中のいちばん外側のラインに沿ってなでる。
- 腰の位置から首に向かって、ハートを描くようになでる。
体験者の声 リウマチと診断された永井さん
「物に少し触れただけでも痛んでいた手が、タッチケアでまったく痛まず、それどころか『こんな気持ちよさがあったんだ!』と思うほど心地よかったんです」
3 実践② 会えないときは「電話で話す」だけでもOK!
オキシトシンは、信頼している人と電話で話すだけで分泌されることが、アメリカの大学の実験でわかっています。
「直接会えないときこそ、電話で、息子や娘、お孫さんが離れて暮らす親、おじいちゃんやおばあちゃんに前向きな声をかけることが必要」だと話します。
電話で声を聞くときには、抱き枕やクッションを抱きしめながらするのがおすすめ。手触りから相手の存在を感じられ、オキシトシンの分泌がより高まります。
声 + 手触り → 相手の存在を感じてオキシトシンが出る
体験者の声 ひとり暮らしを続けている前原さん
孫からの電話に、「これ(抱き枕)を抱いていると、相手が身近にいるような感じがします」と笑顔を見せてくれました。
4 今日の金言
高齢者にとって人とのつながりは非常に重要です。
オキシトシンの力で健康を守るためにも、電話をかけてみてはいかがでしょうか。
飯島勝矢さん(東京大学高齢社会総合研究機構教授)
母親にとって、子どもは自分の分身です。
触れること、電話で話すことは、
ハッピーな気持ちになります。
ハッピーホルモンを増やして、
健康を延ばしていきましょう。
出典 NHKガッテン! 2020年12月号(発売日2020年10月16日)『 特別企画 「ハッピーホルモン」を増やす健康術 』 出版社 主婦と生活社 画像はヤフー検索から