257 幸福の基本

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「読書の時間」の写真

1 今日のパワーメンターと著書

今日は、オザビエル(私)が、

明治大学文学部教授

齋藤 孝(さいとう たかし)さんの著書

齋藤孝の絶対幸福論』から学んだ

知識の泉に出合うことになる

パワーフレーズ」をお届けします。

2 本を読むということ

齋藤孝の絶対幸福論

若いときから本を読むということができる人は、生涯退屈をしないですみます。

 

本を読むことはささやかな技術ですが、先人のすぐれた考えを自分の身に養分として一生もらい続けて生きることができます

 

自分は思索者として、ゲーテ(ドイツの詩人)モンテスキュー(フランスの哲学者)を上回ることができると言える人は少ないと思います。

しかしながら、そうした先人たちがいるおかげでどこまでも上に引き上げてもらえる。

1人では行くことのできない世界に引っ張ってもらえる。

 

それは、宇宙物理学の本を読んでも感じます。

ダークマターという暗黒物質の存在がよくわかったものだと感動することがあります。

 

様々な領域の本を読めることは、この世界のほとんどすべての知識に開かれているということです。

 

私たちは、「本を読む」「文章を書く」という根本的な技術を身につけることで、一生かかってもみ尽くせない知識の泉に出合うことになるのです。

夏目漱石像

3 夏目漱石の『私の個人主義

齋藤孝の絶対幸福論

夏目漱石の『私の個人主義』という講演録には、

いつ読み返しても、「漱石は本当にいいことを言うな」

と感心するものがあります。

私の座右の本です。

 

そこで漱石は、他人本位ではなく自己本位という4文字を見つけて、

神経症的なふくろめにあったような状態から抜け出された、と言います。

 

ロンドンの下宿の一室で、苦労している毎日の中で、

自分が思ったことをやればいいんだと深く思い立ったときに、

自分の好きなように論文を書こう

そして好きなように小説を書こう

と気持ちが変わり、

何ものもおそれることはない、と思いいたったのです。

 

英文学をやっている漱石にとっては、

英国人の学者は常に自分の上の存在でした。

そのためにコンプレックスを抱えていたのですが、

もうそういうことは関係なく、

自分が思った文学理論を言えばいいんじゃないかと割り切ったのです。

 

袋の中にこもっていたけれど、

中からきりで袋を割いて表に出たような感覚を、漱石は味わったわけです。

 

このことを若い人たちに、本当に気持ちを込めて伝えています。

あなたたちも、

これが自分の本領なんだこれをやったら生涯悔いがない

というものを見つけなければだめだ、

そういう自分のこうみゃくにがっちりとつるはしを当て、

掘り当てたというところまでいかなければだめだ、と。

自分の経験を踏まえて切々と講演するのです。

私の個人主義』を読むと、

そのときの漱石の肉声が聞こえてくるようです。

これを度々たびたび読み返すことによって、私は、

自分の鉱脈に、がっちりとつるはしを当てたような感覚がある

と違うのだな

袋の中にこもっていたけれど、中からで袋を割いて表に出た

と思いました。

そして、「教育学というものに賭けよう

身体を基盤とする教育学を作ろう

というこころざしが、自分にとってガチンと当たった感じがしたのです。

ショートケーキ 作成 パティシエ

4 誇りを持てるものを持つようにしていく

齋藤孝の絶対幸福論

大学を卒業してから十数年間、定収入がなく過ごしましたが、

その間もこれが自分の本領であると思いながら、

何とかメンタルをやりくりしてきたのです。

 

自分の鉱脈を見つけ、それを仕事の本領にできれば、

これはもう、一生が幸福です。

パティシエの方がケーキ作りに邁進していく。

それが本領であれば、一生が幸福なのです。

 

仕事の本領を邁進していく中で、人が喜ぶ姿を見る。

それが私たちの喜びだと思います。

作家が1人部屋にこもって書き続けていたとしても、

自分の知らないどこかで、これを喜んでくれていると思いながら、

やっぱり書くものです。

 

完全な孤独ではない。

だからといって、SNSのように終始つながっているのではない。

どこかで巡り会って、喜びを感じてもらえる。

一期一会の出会いの中で、

自分のやっていることへの「誇り」につながります。

誇りを持つことが幸福にとってはすごく大切なのです。

 

いわゆるプロの技というものに至ると、

それが自分自身の中で絶対的な基準になります。

プロとしてやっているという誇りがあるからこそ、

絶対的な自信になります。

 

そういうものを1つでもいいから、若いうちから培っておく。

すると自分の仕事に誇りが持てると同時に、

自分の人生にも誇りが持てる。

 

誇りが持てる人生は、幸福な人生です。

仕事でなくてもいいので、

誇りを持てるものを持つようにしていくのが、

幸福の基本なのだと考えます。

5 オザビエルの願い

本を読むことは、先人のすぐれた考えを、

自分の身に養分として一生もらい続けて生きることができます。

 

そして、自分の鉱脈にがっちりとつるはしを当て、

掘り当てたというところまでいきます。

 

そうして、誇りを持てるものを、持つようにしていくのが、

幸福の基本と締めくくられています。

 

どうか、本を読むことから始め、自分の鉱脈を掘り当て、

幸福な人生を歩まれることを願っています。

出典 『齋藤孝の絶対幸福論』 齋藤 孝(さいとう たかし) 発行所 実業之日本社 画像はヤフー検索から

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