255 幸福であるための最低条件とは?

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佇む原爆ドームの写真

1 今日のパワーメンターと著書

今日は、オザビエル(私)が、

明治大学文学部教授

齋藤 孝(さいとう たかし)さんの著書

齋藤孝の絶対幸福論』から学んだ

絶対的に幸福の基礎になる

パワーフレーズ」をお届けします。

2 平和は絶対的に幸福の基礎になる

齋藤孝の絶対幸福論

経済用語に「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)」という言葉があります。

 

これは、国や企業などの経済状態などを表すひょうのことで、

国であれば経済成長率、物価上昇率、財政収支などが、

これにあたります。

 

幸福にも同じように、ファンダメンタルズがあります。

 

そして基礎が一通りそろった時点で、

今度は別の次元の幸福を考えるようになるものです。

 

たとえば、昭和15年頃は戦争中ですから、

幸福だとか不幸だとかを考えるひまもありませんでした。

 

国全体がとうに飲み込まれたような状態で、

不幸と思う余裕すらもなかったのです。

 

現在から振り返れば、戦争中ほど不幸な状態はなく、

すべての基礎を失っている状態です。

 

いまならイスラム過激派に支配されているようなものです。

彼らに学校がしゅうげきされるといった危機にさらされている場合、

幸福を追求する基盤はありません。

 

このように、社会全体の安定と個人の幸福は切り離して考えることができません。

 

そういう意味からも松下まつしたこうすけさん(パナソニックの創業者)の幸福感は

筋が通っていたと思います。

松下幸之助さんがていしょうした「PHP」のしゅは、

平和Peace)と幸福Happiness)を、

繁栄Prosperity)を通して実現することです。

 

戦争をくぐり抜けてきた人には、

平和は絶対的に幸福の基礎になるものです。

ナショナル」というブランド名には、

国民的な幸福を増やそう。国民の生活水準を上げよう

という思いが表れています。

どんな状況でも個人が幸福になれるかというと、

そうとは限らないのですから。

 

確かに1人でいても悟りが得られれば、

心の平静はそれなりに獲得できるでしょう。

 

しかし、多くの人の心を形成する基礎的な部分は、

社会的に構築されているものです。

無料Photo 若いバイキングの子供たちの肖像画

3 繁栄を享受している社会こそ、幸福度が高い

その意味では、みんなが繁栄はんえいを享受している社会こそ、

基本的に幸福度が高いと考えられるわけです。

 

すべての人に教育を」と訴えているパキスタン出身の女性

マララ・ユスフザイさんが2014年にノーベル平和賞を受賞し、

同時に、「児童労働から子どもを救おう」と唱えるインドの活動家

カイラシュ・サティーアーティさんも受賞しました。

 

子どもを児童労働から救い出すことは大きな課題です。

しかし、その一方で、子どもが働かないと、

食べていけない家族もいるわけです。

 

そう考えると、社会全体に繁栄をもたらさなければ、

たとえ子どもを労働から引き離しても、

家族全体が幸福になれるとは限らないわけです。

 

くろやなぎてつさんの『トットちゃんとトットちゃんたち』という本の中に、

エイズにかかる危険もあるアフリカの少女も登場します。

 

少女は「自分が売春をして、エイズになったとしても、

しばらくは生きられるけれど、

私がお金を稼がなければ、家族は明日さえも生きられない

などと話したと書かれています。

 

そんな中でも家族同士で心あたたまる交流を持つことはできますが、

社会の基礎的な部分があまりにもほうされていると、

そんなささやかな幸福には限界があります。

4 オザビエルの願い

社会の安定が個人の幸福の最低条件。

繁栄を享受している人が多い社会は、基本的に幸福度が高い。

現在、平和日本に生まれただけで、多くの人が幸せです。

世界の困っている子どもたちを救える手立てを考えることができる、

そんな、「ゆとりのある豊かな社会」を、創りあげることも大切です。

出典 『齋藤孝の絶対幸福論』 齋藤 孝(さいとう たかし) 発行所 実業之日本社 画像はヤフー検索から

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