140 「徳」で解決する方法

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紫陽花 アジサイ 雨上がり han0008-003

1 今日のパワーメンターと著書

今日は、オザビエル(私)が、

心理学博士

小林 正観(こばやし せいかん)さんの

すべてを味方 すべてが味方』から学んだ

相手を味方にしてしまう

パワーフレーズ」をお届けします。

2 「いい言葉」は最高の贈り物

すべてを味方 すべてが味方

りょうかんしょうは、えちの国(新潟県、出雲崎)に生まれ、

現在の倉敷市南部にある円通えんつうなどでしゅぎょうし、

せいに帰って、平和にのどかに暮らした僧侶そうりょです。

 

良寛和尚は、他人に対して優しい言葉をかける

あい」を常に心がけていたそうです。

 

良寛さんの「愛語」とは次のようなものです。

 

自分はまずしいひとりの修行僧なので、

人に与えるもの、あげるものが何もない。

だからせめて心を温かくするような、心を安らげるような

言葉をあげたい。

それならいくらでもあげることができるから。

 

良寛さんは、自分の口から出てくる言葉

常に「温かい言葉」「優しい言葉」「思いやりに満ちた言葉にしたい

と思っていました。

良寛さん」が優しい人であり、も殺さない人であり、

子どもたちと笑顔で暮らした人である

というようなことは私も知っていましたが、

愛語」の人であったことは、

ある大学教授と話していて初めて教えられたことでした。

 

※ 「愛語」というのは、優しい言葉をかけることで、道元どうげん禅師は『しょう法眼蔵ぼうげんぞう』の中で次のように説いています。

愛語というは、しゅじょうをみるにまづ慈悲じひの心をおこし、あいの言葉をほどこすなり」

 

紫陽花 アジサイ han0084-003

3 あなたはの恩人だ

すべてを味方 すべてが味方

良寛さんには、次のようなエピソードがあります。

良寛さんが、子どもたちや村人からしたわれているのを、

こころよく思わない人がいました。

その人は渡し船の船頭せんどうでした。

小さいころからひねくれ者で、きらわれ者だったその船頭は、

良寛さんをねたみ、

「もしこの舟に良寛がひとりで乗ってきたら、

舟をらして良寛を落としてしまおう」

と思っていました。

その機会がやってきたとき、船頭は舟を川の中央までこぎ出すと、

舟を揺らして、良寛さんを川に落としてしまったのです。

良寛さんが川の水を飲み、死にかけたのを見てうっぷんが晴れたのか、

船頭は、良寛さんのえり首をつかんで舟に引き上げました。

水を吐いたり、呼吸を整えたりして、

やっと言葉を発せられるようになった良寛さんは、

口を開いて、こう言ったそうです。

 

「あなたは、命の恩人おんじんだ。私は生涯あなたのご恩は忘れない。

助けてくれてありがとう」

 

その言葉の中に、舟を揺らして落とした船頭に対する

非難・中傷ちゅうしょう・攻撃言葉は、ひと言もありませんでした。

 

良寛さんは、先にも述べたように、

愛語」をいつも心がけている人でした。

自分は貧しい僧であるから、贈り物をしたくても何も贈れない。

金も物も贈ることはできないが、せめて言葉だけでも贈り物にしよう。

自分の口から出てくる言葉は、常に、人を

  • 温かくするもの
  • 明るくするもの
  • 安らげるもの
  • 元気にするもの
  • 勇気づけるもの
  • 励ますもの
  • 力づけるもの

でありたい……。

そのときも「口から出てくる言葉」はお礼感謝の言葉だけでした。

 

船頭は、心の底から自分のいたそうです。

こんな素晴らしい人に、

どうしてこんなひどいことをしてしまったのだろう、と。

そして、そのときから人間になることを誓ったのでした。

実際、この船頭は以後、村人からとても好かれ、信頼される人になって

生涯を終えたということです。

アジサイとツツジ han0086-003

4 良寛さんの方法は「東洋的解決法

すべてを味方 すべてが味方

私たちは、「相手を変えるためには説得し、ディベート(討論)をし、

論理的に屈服させ、自分の意見を通すことが正しい」という教育を

受けてきました。

そういう方法を、「西洋的解決法」と呼ぶなら、

良寛さんの方法は「東洋的解決法」にほかなりません。

 

問題に直面したとき、そこには常に、ふたつの解決法が存在するように思います。

その問題を、相手を説得したり、「努力」で解決する方法と、

〈私〉の中に存在する「徳」で解決する方法と。

さらに考えてみると、「ふたつの解決法」と言いましたが、

本当の解決法はひとつしかないのかもしれません。

それは、「西洋的解決法」が敵をつくり、恨みや憎しみを残すからです。

一方、「徳」による解決は、恨みを残すどころか、

相手を味方にしてしまうという、根源的、根本的、本質的解決法と

思えます。

 オザビエルの願い

オザビエル(私)も、良寛さんの方法=「東洋的解決法

「徳」で解決する方法を心がけていきたい。

 

愛語」がをいつも口から出てくるように、

⇒ 常に、人を

  • 温かくする
  • 明るくする
  • 安らげる
  • 元気にする
  • 勇気づける
  • 励ます
  • 力づける

ことを意識していたい。

 

そして、お礼感謝の気持ちを忘れずに、毎日を暮らしていきたい。

出典 『すべてを味方 すべてが味方』 小林 正観(こばやし せいかん) 発行所 三笠書房 画像はヤフー検索から

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