今日は、オザビエル(私)が、
「人間経営塾」を全国10カ所で主宰
岬 龍一郞(みさき りゅういちろう)さんの著書
『欲しがらない生き方 - 高等遊民のすすめ』から
実践していきたい
「幸齢者mind」をお届けします。
目次
1 高等遊民の老後の楽しみ方 (^_^)
夏目漱石は高等遊民(こうとうゆうみん)の生みの親
明治後期に、高等教育を受けても、
適当な働き場所がなく、失職困窮している人の
社会問題として
高等遊民があった。(中略)
糊口(ここう)のために奔走することなく
もっぱら自己の知性教養を高めることができる境遇にいる人。
精神的貴族。
※ 糊口 = ほそぼそと暮らしを立てること
『夏目漱石必携』より
高等遊民の老後の楽しみ方
🌼 自分の時間を取り戻せる場所を持て
🌼 「隠れ家」は心をリフレッシュする癒しの場
🌼 趣味は人生の幅を広くする
🌼 映画鑑賞は最高の暇つぶし
🌼 知的好奇心は楽しみの培養土
🌼 感動する心は一生の宝
🌼 人生はこれからだ
🌼 「青年よ、人生とはこんなものさ」
🌼 精神の快楽は無限大
🌼 私の半隠遁(いんとん)生活
※ 隠遁 = 世俗を離れて生活すること
🌼 読書と散歩と思索の日々
🌼 「隠れ家」での優雅な生活
🌼 有名人の墓巡り
🌼 本当に豊かな欲しがらない生活
🌼 〝素晴らしき哉、人生〟
🌼 高等遊民は「お金持ち」より「時間持ち」をめざす
☆ 高等遊民になるための二十ヶ条
高等遊民は、
- お金持ちより時間持ち、物持ちより心持ちをめざす。
- 世俗の欲望を半分捨てる。
- いつも〝ほどほど〟をめざす。
- お金がなくても、いつも楽しい。
- 行列してまでも、モノを望まない。
- ブランド品は持っていないが、電子辞書を持っている。
- スケジュール帳など持たない。
- 義理と人情に弱い。
- どのような人とも対等に付き合う。
- 人から与えられることより、与えることを望む。
- いつも笑顔で、グチや不満を言わない。
- 人にたかって飲食などしない。
- ボロは着てても心は錦。
- 正義を愛し、ウソは洒落でしかつかない。
- 形式よりも、中身を大事にする。
- 儒教思想より、老荘思想(あるがままに生きろ)に親しむ。
- 信条として、新渡戸稲造のクリスチャン武士道を愛する。
- 司馬遼太郎と山田風太郎を併読する。
- 何よりも知的好奇心を愛する。
- 誰からも束縛されない自由人である。
2 好いた事をして暮らすべし
高等遊民の生き方を整理しておくと
その目的は
個人的な快楽と美学を
求めるものであり、
その思想は
儒教思想を根底に置くものの
世俗を超越した老荘思想を主流とし、
その生活信条は
足ることを知った分相応の生き方、
すなわち平たく言うなら
自分に忠実に
「好きなこと」をして
暮らすということである。
人生の愉(たの)しみとは
白居易 -「知足安分」の生活信条で生き抜く
(はくきょい)-「足るを知り、分に安んじること」
橘曙覧 -「無為自然」の境地に達して過ごす
(たちばなのあけみ)-「作為がなく、自然のままであること」
『森の生活』(ヘンリー・D・ソロー)では
生活のレベルが少し下がっても、
心の豊かさがもう一段だけ向上すれば、
失うものは何もない。
余分な富を持つと、余分な物しか購入しない。
魂が必要としているものを購入するのに
金銭など必要ないのである。
🌼 幸せの度合いを人と比べないこと
幸福の本質とは、
「いつも心が安らかで穏やかな笑いのある生活」
🌼 仏が説く「唯我独尊」とは
「私は私、人はひとなり」
互いに認め合う共存自尊の精神である。
🌼 詩的に生きることは、詩を作ることより難しい。(西洋のことわざ)
🌼 クリントン大統領が称えた橘曙覧の歌
たのしみは 朝おきいでて 昨日まで
無かりし 花の咲ける 見る時
(私の楽しみは、朝起きた時に 昨日までは
見ることがなかった 花が咲いているのを 見る時である)
🌼 身は貧窮のなかにあっても、心は黄金のように
🌼 何気ない日常の愉しみが、本当の幸福
🌼 誇りを持って生きるには、自信と意志力が必要
「自信と意志力は、すべてを切り開く根源である」(ニーチェ)
3 今日の金言 岬龍一郞(みさき りゅういちろう)
イギリスのことわざ
20歳のとき、ハンサムであれば
30歳のとき、力があれば
40歳のとき、財があれば
50歳のとき、若さがあれば
人生はもっと楽しかっただろう
しかし、60歳を過ぎた今は、
それらは、何の関係もなくなった。
高等遊民とは、
高等教育を受けていながら、
世俗的な労苦を嫌い、
定職につかないで
自由気ままに暮らしている人。
実際に明治後半から昭和初期にかけて
社会問題化したようです。
経済的に不自由が無いため、
労働に従事することなく、
読書などをして過ごしていた。
身は貧窮のなかにあっても、
心は黄金のように。
幸齢者に仲間入りして、
自分に忠実に
「好きなこと」をして
暮らしていきたいですね。
出典 『欲しがらない生き方 - 高等遊民のすすめ』 岬 龍一郞(みさき りゅういちろう) 出版社 角川書店 画像はヤフー検索から