冷戦の開始をわかりやすく解説します。
目次
1 国際連合の成立
1945年10月 連合国は、国際連合(国連)を創った。
= 国際の平和と安全を維持することを目的とする
○ 本部はニューヨーク、51か国で発足
○ 安全保障理事会が設けられた
= 世界の平和と安全を維持する機関
= 常任理事国 - アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、中国
→ この5か国は拒否権(きょひけん)をもつ
※ 拒否権 - 1か国でも反対すれば可決されないこととした
2 冷戦の始まり
西側陣営
= アメリカを中心とする資本主義の国々
= アメリカは、西ヨーロッパ諸国を支援した
→ 1949年 軍事同盟として北大西洋条約機構(NATO)を結成した
東側陣営
= ソ連を中心とする社会主義(共産主義)の国々
= ソ連は、東ヨーロッパ諸国を支援した
→ 1955年 軍事同盟のワルシャワ条約機構を結成した
両陣営は、全面的な戦争には至らなかったが、きびしい対立を続け、実際の戦争に対比して、「冷たい戦争(冷戦)」とよばれた。
※ ドイツの東西分断
- 1949年9月7日 西側管理地域にドイツ連邦共和国(西ドイツ)が成立した。
- 1949年10月7日 ソ連管理地域にドイツ民主共和国(東ドイツ)が成立した。
※ ベルリンの壁 = 1961年 東ドイツは、西ベルリンを取り囲むように壁を築いた。
3 中華人民共和国の成立
日本の敗戦後、中国では、
アメリカが支援する国民党とソ連が支援する共産党のとの間で内戦が再発した。
共産党が勝利して
1949年 毛沢東を主席とする中華人民共和国が成立した。
蒋介石が率いる国民党は台湾にのがれた。
4 朝鮮戦争
日本の敗戦で、朝鮮は植民地支配から解放された。
北緯38度線を境にして、南をアメリカ、北をソ連に占領された。
1948年8月15日 南に大韓民国(韓国)が成立した。
1948年9月9日 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が成立した。
北朝鮮が、南北の統一をめざして韓国に侵攻し、
1950年6月25日 朝鮮戦争が始まった。
アメリカ中心の国連軍は、韓国を支援した。
中国の義勇軍は、北朝鮮を支援した。
1953年 休戦協定が結ばれた。
5 植民地の独立
アジアでは、
1949年までに、インドネシア・フィリピン・インドなどが独立した。
アフリカでは、
1960年に、17か国が独立し、「アフリカの年」とよばれた。
しかし、紛争や飢餓に苦しむ国も多く、発展途上国と先進工業国との経済格差の問題(南北問題)が残された。
さあ、基礎・基本の用語をしっかり覚えましょう。
◎ 基礎・基本の用語
〇 国際連合(こくさいれんごう)- 1945年10月発足 国際の平和と安全を維持することを目的とする
〇 冷たい戦争(つめたいせんそう)- 第二次世界大戦後の米ソ二大国を軸として東西を二分した陣営の対立
〇 中華人民共和国(ちゅうかじんみんきょうわこく)- 1949年成立 毛沢東の率いる中国共産党が全権を握った社会主義国家
〇 朝鮮戦争(ちょうせんせんそう)- 1950年6月 南北に分断された朝鮮半島で勃発した戦争
〇 南北問題(なんぼくもんだい)- 発展途上国と先進工業国との経済格差の問題
A 53か国 B 103か国 C 153か国 D 193か国
☆ ふり返り
◇ ①~⑤に当てはまる言葉を答えなさい。
1 1945年10月 連合国は、(①)を創った。目的は、国際の平和と安全を維持すること。
2 第二次世界大戦後、米ソ二大国を軸として東西を二分した陣営が、きびしい対立を続けた。実際の戦争に対比して、「(②)」とよばれた。
3 1949年 毛沢東を主席とする(③)が成立した。
4 1950年 北朝鮮が、南北の統一をめざして韓国に侵攻し、(④)戦争が始まった。
5 (⑤)問題とは、発展途上国と先進工業国との経済格差の問題。
💮 答え
① 国際連合(こくさいれんごう)= 国連
② 冷たい戦争(つめたいせんそう)
③ 中華人民共和国(ちゅうかじんみんきょうわこく)
④ 朝鮮戦争(ちょうせんせんそう)
これで基礎学力バッチリです。